こんにちは、カーハート神戸です。
寒さがちょっと厳しくなってきました。
ヒートテック必須の日々が近づいていますね。
さて、今回はそんな寒い気持ちも吹き飛ばす、憧れの1台の施工実績をご紹介いたします。
フェラーリ 360モデナです。
色はフェラーリの定番の赤、ロッソコルサの1台です。
こちらのお車に
- GENESISガラスコーティング
- ヘッドライトアクリル樹脂コーティング
- ホイールコーティング
3点のご用命を頂きました。
西宮市のお客様からでした。
ご用命ありがとうございます。
これまでカーハートはフェラーリは何台かコーティングを施工してきたことがあるのですが、平成15年式と製造後に年数の経過したフェラーリは初めてでした。
年数が経過していると塗装が比較的弱くなっていることに加え、塗装があまり良くない(=塗装の密着が元々弱い)ことで有名なイタリアのお車で高級車というなかなか施工が難しい1台です。
コーティング専門店としての腕が試されるお車でした。
それでは、施工前の様子を御覧ください。
オーナー様が1番気にしておられたのがヘッドライトのダメージでした。
これまで何十台ものヘッドライトを綺麗にしてきた当店でも「これは完全に綺麗にできるかお約束できない」という状態でした。
黄ばみというよりも、ハードコートがガサガサに劣化した状態でした。
ボディの状態も年式通りのダメージが蓄積されていました。
ストーンガードのフィルムには土やホコリが固着していました。
ボディも洗車キズでギラギラでした。
伺った内容によると今回のお車は5年前に購入された車両で、コーティングは前オーナーが売却前にした以来とのことでした。
今回のコーティングで5年分のダメージをしっかりとリフレッシュいたします。
コーティング施工前のホイールの状態をご覧ください。
表は綺麗なのですが、やはり裏側に汚れが...。
普段あまり見ないところですが、汚れがずっと残り続けているのは気持ち悪いのではないでしょうか。
裏側も綺麗にしましょう。
というわけでまずはホイールの施工からご紹介します。
裏側に洗浄剤をかけると、どす黒い紫色に...。
こちらはボディでもおなじみ鉄粉ですね。
ブレーキダスト(パッドとキャリパーの削れた粉)が直にかかりますから、しばらく乗られたお車のホイールですと鉄粉まみれになっています。
業務用の強力洗剤を用いて、慎重にかつ徹底クリーニングです。
業務用強力洗剤は使い方を誤るとホイールを侵してしまいますので、慎重に作業する必要があります。
職人の腕が試されます。
慎重な作業の末、新品のようなホイールに蘇らせることができました。
綺麗にしたホイールは9Hのホイール専用コーティング剤で守ります。
洗車時に一緒に洗っていただければ効果は長期間、場合によっては半永久的に長持ちします。
新品のような美しさですね。
続いてはヘッドライトアクリル樹脂コーティングです。
屋外で写真を撮ると、実は劣化具合をうまく撮れません。
なので、この写真の2-3割増しぐらいで劣化が進行していたとお考えください。
ボディコーティングの中でヘッドライトもコーティングするのですが、使うのはボディ用のコーティングです。
もちろんいくらかの保護効果はあるのですが、ハードコートの劣化がひどい場合は徹底的な磨きとヘッドライト専用コーティングがセットになったヘッドライトアクリル樹脂コーティングをおすすめいたします。
2020/12/08 追記 : 現在ではヘッドライトコーティングよりも保護効果が高いプロテクションフィルムを採用しましたので、研磨後の保護にはプロテクションフィルムを施工させて頂いております。
ヘッドライトを職人が磨いています。
下のダクトに粉が入らないよう、ボディに傷を付けないようしっかりと養生してから作業しています。
劣化が進行していると磨きが大変で、ライト1個あたり2-3時間かかります。
特に360モデナはヘッドライトが大きいので大変でした。
ある程度、手磨きが終わるとこのように。
この時に「予想よりも綺麗になりそう」な予感がしておりました。
手磨きの最後はポリッシャーによる機械研磨です。
ここまでして新品のような美しさへリフレッシュすることができます。
完成はどうなっているのでしょうか? 後ほどご紹介します。
続いてはボディのコーティングです。
洗車、鉄粉取り等の作業を終えてから、研磨にかかりました。
記事の展開上逆になりましたが、ヘッドライトの手磨き→ボディコーティングの洗車・磨き→ヘッドライトの機械研磨の流れでした。
オプションのチャレンジグリル(穴の空いたグリル)にコンパウンドが入らないよう、しっかりと養生してから磨いています。
作業が進んでいくと、「あれ、こんなに赤いボディだったかな」と思うぐらい本来のロッソコルサの赤が蘇ってきていました。
熟練の職人が美しく磨き上げていきます。
通常のポリッシャーが入りにくい、マフラー周りはミニポリッシャーで磨きました。
まずお客様がご覧にならないところですが、強いこだわりを持つ職人はどこまでも美しく仕上げていきます。
マフラー内の汚れも専用のケミカルと研磨パットを使い落としました。
最後はボディにコーティング、ヘッドライトにコーティングして最終チェックを経て完成です。
ボディのコーティングを先にしたのですが、ヘッドライトには専用コーティングを施工するため、ボディコーティングが付かないようガッチリ養生して作業しました。
それでは完成写真を御覧ください。
生産後16年目にして、新たな輝きを取り戻したフェラーリ 360モデナです!!
とにかく赤いですね。と、語彙を失うほど赤く仕上がりました。
(ちなみにいつもと同じく、ナンバー加工・トリミング以外の写真加工はしておりません。)
ストーンガードに固着していた汚れは一掃し本来の透明なフィルムに復元することができました。
熱を逃がすために穴が空いたチャレンジグリル周りも美しく仕上がっております。
透けて見えるV8エンジン。
フェラーリやランボルギーニはエンジンが見えるところが、オーナー様の所有感を高めてくれます。
調整したわけではありませんが、ホイールのセンターキャップがちょうど正しい方向に向いていました。
専用ケミカルなどで汚れを落としたマフラーはこのように。
元々の素材が綺麗に戻りました。
カーボンの汚れを落としたマフラーにもコーティングを施工しております。
正面から見ると宇宙船のように浮いているような感じがします。
曲線のデザイン、ラジエーター・インレット・グリルがそんな雰囲気を強くさせるのでしょうか。
いや、しかし本当に赤いフェラーリ 360 モデナです。
ボディに目が行き過ぎてヘッドライトのコーティングのコメントを忘れておりました。
ヘッドライトはご覧の通り、華麗に蘇りました。(ボンネットに見える黒っぽいものは店舗の映り込みです。)
少し角度を変えると多少のギラツキは見えたのですが、そこは研磨では取り切れなかった傷、深い傷になります。
しかし、くすみや劣化したハードコートがかなり無くなるだけでもここまで綺麗になります。
本当はあと十枚ほど写真があったのですが、ここで止めておきます。
あまりに美しい赤のため、いつも以上に撮ってしまいました。
写真の選別が大変でした。
ちなみに、フェラーリやマセラティはボンネットを空けると車の色情報が書かれています。
このロッソコルサを調べているとフェラーリの公式コンテンツがヒットしたのですが、以下の逸話が紹介されていました。
かつてエンツォ・フェラーリが「子供に車の絵を描かせてみれば、間違いなく赤い色の車を描くでしょう」と言ったのは有名な話です。 - フェラーリを象徴するロッソ
確かに、子供の時に車を描くときは赤いクレヨンで描いた記憶があります。
子どもの時はフェラーリとかブランドはわからないものですが、でも車=赤というインプットはなぜかされていますよね。
どこかでフェラーリを見たから赤に車を描くのか、子供心が赤がカッコいいと思って描くのか...
その子供心を突いてフェラーリは赤いのか...? 子供心でフェラーリをデザインされたのか?
子供心が先か、フェラーリが先かどっちなんでしょうか。興味深いです。
それで、すみません完成写真に1つ嘘が入っていました。
実は完成写真の時点ではホイールにコーティングしていませんでした。
撮影が終わったあとに、ホイールコーティングのご用命を追加で頂きました。
ホイールコーティングの完成写真は最初と同じように行かず、お馬さんが寝ちゃっています
ホイールコーティングは見た目だけでなく、美観を維持できる方がメリット大きいので何卒お許しを。
気がつけば長文の施工実績になっておりました。
今回のお車はそこまで長くなってしまうほど思い入れの強い1台となりました。(写真も最初300枚あったぐらいです。)
憧れのスーパーカー、懐かしのスーパーカーを美しくリフレッシュ。
コーティング職人冥利に尽きる1台でした。
リスクの高い作業を問題なく終えられてよかったです。
オーナー様には大変喜んでいただき「これから長いお付き合いになりそうですね」と嬉しいお言葉を頂きました。
引き続きメンテナンスなどでサポートさせて頂ければと思います。この度のご用命をありがとうございました。