近年注目を集めるマット塗装。
その独特で洗練された質感は従来の光沢のある仕上がりとは一線を画し、多くのオーナーを魅了しています。
マット塗装はオーナーの個性を反映することができるだけでなく、車に独特のキャラクターを与える特別な塗装です。
そんな人気のマット塗装ですがここ数年で広く流行した塗装のため、取り扱いやメリット・デメリットについての情報が多くありません。
神戸のコーティング専門店カーハートは2013年よりマット塗装のコーティングを行い、これまで50台以上のマット塗装の車にコーティングなどの施工を行ってまいりました。
このページではその知見を元にマット塗装について、マット塗装のメリット・デメリット、洗車の方法などよく頂く質問を解説いたします。
マット塗装とは
マット塗装とは特別な塗料を使った塗装のことです。
この特別な塗料が表面に細かな凹凸を形成し、光を拡散させることで実現しています。
通常の塗装とは?
通常の塗装は表面を滑らかにし光の拡散を抑えているので光沢のある塗装になっています。
拡散が少ないほど高光沢の塗装になります。
ラッピングでは光沢のあるブラックのフィルムをグロスブラック,光沢のないフィルムをマットブラックとなっています。
この例に倣えば通常の光沢のある塗装は グロス塗装になります。
マット塗装は吹付け塗装でも、ラッピング/カッティングシートやプロテクションフィルムでも実現できます。
以前はマット塗装といえば、オシャレのためではなく眩しさ軽減のためにラリーカーに部分的にマットブラックが施工される程度で、今よりも珍しい存在でした。
現在はマットブラックだけでなく、
- マットホワイト
- マットシルバー
- マットグレー
- マットブルー
- マットパープル
などバリエーションが増えました。
メーカー純正のオプションカラーの1つにもなっています。
特別仕様車だけでなく量産車にも採用されるようになり、ラッピングでもマット化が可能になったので限られたユーザーだけのものではなくなりつつあります。
マット塗装のメリット
マット塗装のメリットはそのユニークな質感と、通常の光沢塗装にはないルックスです。
ザラッとした質感は、まるで映画のワンシーンから抜け出てきたようなドラマチックな雰囲気を醸し出し、周りの視線を引きつけます。
マット塗装は色の変化が穏やかなため車体のラインがくっきりと現れ、特別感のある佇まいを演出します。
また上記のマセラティのようにグロスカーボンやその他の素材との対比により、マットな質感がさらに際立ち車のダイナミックなフォルムを強調することもできます。
マット塗装のデメリット
徐々に認知度を高めているものの、まだまだ珍しいマット塗装。
個人のセンスで自由に選びたいところですが、通常の塗装とは違う質感を持っているがゆえのデメリットが。
そのマット塗装のデメリットとは
- 汚れやすい
- メンテナンス(お手入れ)が難しい
- 研磨で修復できない
この3つがあげられます。
マット塗装のデメリット 1.汚れやすい
マット塗装のデメリットについて考える際、最も顕著な問題はその汚れやすさにあります。
汚れやすい原因はマット塗装の表面に見られる微細な凹凸に起因しています。
通常の塗装は平坦で滑らかであることから、雨や水が表面を滑り落ちやすく、それに伴って汚れも一緒に洗い流されます。
しかしマット塗装では、この凹凸が雨水や水の流れを妨げ、結果として水に含まれる汚れが表面に留まりやすくなります。
さらにこれらの凹凸が汚れを捉えるため、時間が経つにつれて、水垢のような汚れが塗装表面に固着し、除去が困難になることがあります。
加えてマット塗装の質感は触れただけで皮脂が付着し、特に触れる機会の多いドアノブの周辺などが時間と共にうっすらと光沢を帯びてしまうことも珍しくありません。
このようにマット塗装はその独特の質感と外観を提供する一方で、日常的なメンテナンスには特別な注意を払う必要があります。
マット塗装のデメリット 2.メンテナンスが難しい
マット塗装はその特有の質感から汚れや傷が目立ちやすいため、定期的な洗車やメンテナンスが欠かせません。
汚れを定期的に落とすことで固着を防ぐことが重要ですが、マット塗装には特に注意が必要です。
手洗い洗車をする際にには、まず水を使って砂や埃を丁寧に洗い流すことが大切です。
その後に傷をつけないように丁寧に洗車を行うことで、マット塗装の美しさを蘇らせることができます。
しかしながら、水アカやその他の頑固な汚れが発生し、通常の洗車では落ちにくい場合があります。
通常の光沢のある塗装であれば、研磨することでこのような汚れを除去できますが、マット塗装の場合は研磨ができません。
ですので、水アカや頑固な汚れが固着しないようにこまめに丁寧な洗車をすることを心がける必要があります。
(洗車機の使用は、傷のリスクが高いためおすすめされません。)
マット塗装のデメリット 3.研磨で修復できない
通常の光沢のある塗装の車では、洗剤で落とせない汚れや洗車による細かなキズ、くすみなどは研磨によって取り除くことが可能です。
研磨によって車の表面を新車のような状態に戻すことができます。
研磨作業は比較的低コストで、部分的な作業であれば数千円から2万円程度、数時間で完了することが一般的です。
塗装自体が損傷している場合や劣化が著しい場合には、再塗装が必要となり高額なコストと時間がかかります。
一方で、マット塗装においては状況が異なります。
マット塗装の特性上、研磨を行うとその独特の質感を損なってしまい、磨かれた部分が光沢を帯びてしまうため、研磨ができません。
そのためマット塗装の汚れやキズに対処するためには、再塗装やプロテクションフィルムの貼付といった方法が考えられますが、これらの方法はいずれもコストがかかります。
特に、マット塗装を施すことができる専門業者は限られており、再塗装には数十万円以上の費用がかかることも珍しくありません。プロテクションフィルムを貼る場合でも、10万円近い出費が予想されます。
このようにマット塗装はその独特な見た目と質感を維持するためには、こまめな洗車と丁寧な取り扱いが求められます。
この点でマット塗装の日頃の洗車やメンテナンスを効果的に軽減する方法があります。
それはコーティングやプロテクションフィルムです。
これらの施工によってをマット塗装の美しさを長期間保ちつつ、メンテナンスの手間を軽減することができます。
マット塗装の車を所有している方やこれからマット塗装の車を考えている方は、マット塗装へのコーティングとプロテクションフィルムの検討をおすすめいたします。
マット塗装のコーティングとプロテクションフィルムについて知りたい方はこちらのページをご覧ください。
マット塗装のコーティングの実際の施工事例
新車で納車後3ヶ月でご入庫頂いたMercedes-Benz CLS450 セレナイトグレーマグノの施工実績をご紹介いたします。
ボディ全体に汚れやシミなどのダメージがありましたが、カーハートのクリーニングとコーティングによって新車のように美しい姿へと蘇ることができました。
実際の施工の様子について詳しくはこちら主な施工事例
マット塗装へのプロテクションフィルムの施工実績
Lamborghini Huracán Sterrato
Mercedes-AMG G63 Magno Hero Edition マグノコッパーオレンジ
Mercedes-AMG E63 S 4MATIC+ Final Edition
BMW Z4 M40i フローズングレー (G29)
マット塗装へのコーティングの施工実績
Mercedes-AMG G63 マグノナイトブラック
Mercedes-Benz G400d STRONGER THAN TIME Edition
Mercedes-Benz CLS 450 4MATIC Sports
Mercedes-AMG GT53 4-Door
Maserati Levante Launch Edition - Grigio Vulcano Matte
Lamborghini Aventador SVJ
LEXUS LFA マットブラック
マット塗装車への最新の施工実績はこちら
マット塗装のよくある質問と回答
Q.マット塗装はどのように洗車できますか?
マット塗装の車体を洗車する際には一般的な洗車と同様の手順で進めますが、注意すべきポイントがいくつかあります。
洗車の場所
- 屋内での洗車:特に問題はありません。
- 屋外での洗車:直射日光が当たる炎天下や日中の洗車は避け、曇りの日や早朝、夕方など、太陽が照っていない時間帯に行うのが理想的です。
洗車の手順
洗車する際は傷を防ぐために最初に車の表面の汚れ(ホコリや小石など)を可能な限り取り除いてから洗います。
マット塗装の場合、傷が入ると修復ができませんので汚れを先にしっかりと落とすことが特に重要です。
汚れを取り除いた後は下記の手順で洗車を行うことができます。
- 細かな箇所の洗浄:ホイールやドア周りなど、細かな箇所や入り組んだ部分を先にキレイにします。
- ボディの洗浄:ボディ全体を洗い上げます。ここで重要なのは水滴が乾かないうちに、ボンネット、ルーフ、トランクなどの水平面からマイクロファイバーのクロスで丁寧に拭き取ることです。
拭き取りは水が流れる上から下へと行うと効率が良いです。
コーティング施工車両であれば楽に洗車を行うことができます
Q.コーティングで研磨(ポリッシュ)はしますか?
マット塗装は研磨ができません。
傷のついたマット塗装の修復や、目立たなくさせる方法はございます。
ご相談ください。
Q.コーティングによって艶はでませんか?
よく「コーティングをマット塗装車に施工すると変に艶が出てしまって外観が大きく変わってしまうのではないか」とお尋ねいただくことがあります。
コーティングによって車の外観が変わることはなく、これまでの施工例でも、外観が変わったとのクレームは受けたことがありません。
心配な場合は、目立たない箇所でのテスト施工が可能です。
Q.コーティングの消耗によって見た目は変わりませんか?
コーティング被膜の消耗や劣化によって、わずかに光沢感が失われることはありますが、車の外観に大きな変化は生じません。
外観が大きく変わる主な原因は、表面の凹凸の消耗や、汚れや飛び石によるダメージなど物理的な影響です。
Q.コーティング施工車にワックスをつけても大丈夫ですか?
コーティング施工後の車にワックスを使用することは推奨されません。
ワックスの成分がコーティング被膜と反応し、コーティングの効果や見た目に影響を及ぼす可能性があるためです。
Q.汚れているマット塗装車でもコーティングは可能ですか?
汚れているマット塗装車でもコーティングは可能です。
コーティング施工前に行うクリーニングで、表面の汚れを落とすことができます。
ただし、マット塗装の特性上、研磨を使用しての汚れ除去はできないため、研磨でしか除去できない汚れが残る可能性があります。
ご相談ください。
Q.コーティングを依頼しても対処できない事例を教えてください
コーティングおよびクリーニングは主に塗装表面への処理です。そのため、塗装自体に生じたダメージ(例えば、飛び石による損傷や塗装と一体化したウロコ状の損傷)には直接対処できません。これらの問題に対しては、鈑金塗装による根本的な修復や、プロテクションフィルムを貼ることによって目立たなくする、といった方法が考えられます。コーティングやクリーニングだけでは解決しないことをご理解ください。
どのような汚れやダメージがコーティングで改善可能か、またどのような状況で他の対処方法を検討する必要があるかなどについてもお気軽にご相談ください。
料金
下記の料金は目安です。車種によって異なります。お問い合わせください。
プロテクションフィルム
ボンネット、フロントバンパーなど面積の大きいパーツ : 100,000 ~ 150,000円
ドアカップやドアステップなど : 3,500 ~ 22,000円
フロント周り一式(ボンネットやフロントバンパーなどのセット) : 350,000 ~ 600,000円
フル施工 : 120万 ~ 250万円
コーティング
マットセラミックコーティング(マット塗装専用コーティング)
SSサイズ | 104,500円 |
Sサイズ 例 : BMW Z4,スマート | 121,000円 |
Mサイズ 例 : MB Aクラス,MINI R60 | 139,700円 |
Lサイズ 例 : BMW X2,FIAT 500X | 161,700円 |
LLサイズ 例 : MB GT,BMW 7シリーズ | 176,000円 |
XLサイズ 例: MB Gクラス,BMW XM | 201,300円 |
SPサイズ 例: LEXUS LFA,Ferrari,Lamborghini | 228,800円 |
他にもホイールや窓ガラス、レザー、幌など各種専用コーティングをラインナップしております。
お問い合わせ
カーハートは2024年で30周年を迎えるの兵庫県神戸市のコーティング専門店です。これまで人気の国産車から難易度の高い車、希少なお車などあらゆるお車にコーティングを施工して参りました。
マット塗装のコーティング、その他お車のコーティングやフィルム等のご用命やご相談を受け付けております。
※電話は回送や接客等で対応できない場合がございます。予めご了承ください。
株式会社カーハート 神戸店
〒658-0041
兵庫県神戸市東灘区住吉南町4丁目2-28
営業時間:9:00-18:00
定休日:日曜日(年末年始・夏季休業有り)
以下はゲレンデヴァーゲンのオーナー様のために作成されたページですが、マット塗装についてもいくらか情報をまとめております。よろしければご覧ください。
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